
3歳クラシックに関する情報
二歳の新馬デビューは、五倍して一〇歳くらいの小学生のレースに相当し、三歳クラシックのころから充実の四歳馬が、およそ高校生か大学生の「一五?二〇歳くらい」と考えるのもほぼ妥当だろう。サラブレッドのクラシックを中心とする競走は、人間の競技にたとえると、「水泳」にもっとも近いとする説があるが、支持したい。一五?二〇歳くらいの若者にこそ、「無限の活力とエネルギーを爆発させることが許されている」のが水泳競技の一面であり、世界記録や金メダルはベテラン(二〇歳過ぎ)スイマーのものではない。桜花賞や、ダービー、オークスの歴史はまさにその通りでもある。とすると、六歳馬や、七?八歳の現役の競走馬に、もうベテラン中のベテランで、ときには老齢馬などという表現もあるが、三歳クラシックだけを重視するならたしかに当てはまる側面はあるものの、七?八歳馬は「四倍」して考えてもせいぜい二〇代の後半から三〇前後。アスリートとすれば、決してそうベテランでもなく、まして引退勧告など当たらない。アルゼンチン共和国杯結果の後の話ですが、若駒のうちから数多くのレースに出走していたり、また、完成度を早めた早熟性にこそその真価の求められる血統背景を持つ馬は別にして、本当は、「六?人歳馬」もまだまだ若い馬であることを認めたい。重賞体系や、賞金制度も関係し、オープン馬に育て上げたならそう早くに引退させる必要はないのはたしかだが、美浦の藤沢和雄厩舎を筆頭に、トレーナー・ランキング上位の厩舎ほど、六?八歳のベテラン競走馬を圧倒的に数多く手がけていることに注目したい。六?八歳馬に「もう年齢が年齢だから……」などと引退、転出をうながすようなコメントを発するのは、案外、成績の上がらない厩舎関係者に多い。早く次の馬にチェンジしてほしいという、切実ではあるが、ときに身勝手な発想であることが多い。
※会員のみコメントを受け付けております、ログインが必要です。